『クローン・ウォーズ』シーズン4 あらすじ紹介と寸評 第12~22話(2 of 2)【アニメ】

アニメシリーズ
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【他シーズン】:劇場公開作品 シーズン1前半後半 シーズン2前半後半 シーズン3前半後半 シーズン4前半・後半

第12話:『共和国の奴隷』

【冒頭テーマ】:「人を奴隷にする者は、自らもまた奴隷となる」

【あらすじ】:行方不明となったキロスの植民者たちを追って奴隷帝国ザイゲリアの本拠地へ向かったジェダイたちだったが、悪辣な奸計に翻弄され自らも奴隷の境遇に落とされてしまう・・・。

【感想】:仲間を救うために憎むべきザイゲリアン女王長シンテルに仕えることとなったアナキンは奴隷という自らの負のルーツと向き合うことを強いられます。

They have forsaken their ideals to serve a corrupt senate. Every Jedi has become a slave to the Republic.

(彼らは腐敗した元老院に仕えるために理想を捨てた。ジェダイは共和国の奴隷です)

というクローン戦争時代のジェダイ像に迫る辛辣な台詞もあり、タイトルの伏線となっています。

また、本エピソード半ばでは旧作ファンならばニヤリとすること間違いなしの『ジェダイの帰還』オマージュが盛り込まれており、隠れた見所の一つとなっています。

【時系列】:『消えた植民者』>本作>『カダーヴォからの脱出』

第13話:『カダーヴォからの脱出』

【冒頭テーマ】:「大いなる希望も、小さな犠牲から生まれる」

【あらすじ】:ジェダイたちはそれぞれの境遇で奴隷として酷使され、冷酷無情なザイゲリアンの策略を前にオビ=ワンの強い意志は挫かれようとしていた。そして苦境に喘ぐジェダイたちのもとにザイゲリアンの支援者ドゥークーが到着する・・・。

【感想】:自分自身への責め苦はものともしなくとも無関係な人々の犠牲を看過することはできない、というジェダイの弱点を巧みに突くザイゲリアンの用いる策略は遠藤周作の小説『沈黙』でキリシタン宣教師を棄教に追いやった奉行イノウエを彷彿させます。本エピソードはジェダイの弱点、そして強力な力を持つはずのジェダイが共和国と連携する理由にも思いを馳せさせる内容となっています。

また、奴隷帝国復興を目論む女王シンテルの前に「元祖奴隷帝国」とも言うべきシス帝国の末裔の魔の手が迫り、前エピソードの冒頭テーマ「人を奴隷にする者は、自らもまた奴隷となる」を地で行く皮肉な展開も見所の一つ。

【時系列】:『共和国の奴隷』>本作>『友情の真価』

第14話:『友情の真価』

【冒頭テーマ】:「友情は人の真価を示す」

【あらすじ】:共和国と分離主義勢力の和平に向けた会談が進むなか、かつて分離主義勢力の指導者の一人であったミーナ・ボンテリの息子ラックスがドゥークーの「裏切り行為」を告発する。あまりにも無謀な若者の行動の真意とは・・・?

【感想】:本エピソードの主人公の一人ラックス・ボンテリは前シーズン『分離主義者の友』で分離主義勢力の良心として登場しながらドゥークーの陰謀によって葬られた母の復讐に憑りつかれ、過激派マンダロリアン〈デス・ウォッチ〉への接近を図ります。

軽挙この上ない行動ながら、裏切者ドゥークー率いる分離主義勢力はもちろん共和国の「大義」にも同調せず我が道を行こうとするラックスの姿は、この戦いが傀儡と傀儡の戦いでしかないことを踏まえれば思わぬ清新さを感じさせるものと言えます。

【時系列】:『カダーヴォからの脱出』>本作>『オビ=ワン暗殺』

第15話:『オビ=ワン暗殺』

【冒頭テーマ】:「戦いはすべて、だまし合いの上に成り立つ」

【あらすじ】:最高議長誘拐計画の首謀者モラロ・エヴァルを逮捕した共和国軍。しかし恐るべき計画はすでに実行段階にあるという。オビ=ワンは死を偽装して賞金稼ぎラコ・ハーディーンに扮し、獄中のエヴァルから計画を聞き出そうと努める。しかし同じく獄中の賞金稼ぎキャド・ベインはハーディーンに疑惑の目を向け、オビ=ワンの死に揺らぐアナキンの心は危険なまでに暗黒面へ傾こうとしていた・・・。

【感想】:「オビ=ワン死す」という衝撃の展開から幕を開ける本エピソードは以降4話に渡って展開する最高議長誘拐計画阻止をめぐる物語ですが、『シスの復讐』で破局を迎えることとなるジェダイ評議会とアナキンの大きなすれ違いを補完する物語でもあります。

「敵をだますにはまず味方から」という兵法は有効なものとはいえ、今回の任務はオビ=ワンと長く兄弟に等しい関係を結んできたアナキンに対してあまりにも非情なものと言えるでしょう。目的のためには人間的感情など捨てて顧みないジェダイ評議会と、あまりにも人間味あふれるアナキンの対照的な姿は、後の悲劇を知る視聴者としては感慨なしには観ることのできないエピソードです。

【時系列】:『友情の真価』>本作>『疑惑の賞金稼ぎ』

第16話:『疑惑の賞金稼ぎ』

【冒頭テーマ】:「友は身近に、敵は更に身近に置け」

【あらすじ】:共和国の刑務所を脱獄し、計画実行に邁進するエヴァルたち。巧妙にエヴァルに取り入る”ハーディーン”だったが、百戦錬磨のキャド・ベインはますますその疑惑を強めて行くのだった。一方、コルサントでの待機を命じられたアナキンは最高議長の後押しを得て前線へと復帰。憎き師の仇を討つため鬼気迫る勢いで賞金稼ぎたちを追うのだった・・・。

【感想】:前回に引き続き潜入捜査の危うい綱渡りを展開するハーディーンことオビ=ワンですが、それ以上に興味深いのはアナキンを蚊帳の外に置く評議会、それに苛立つアナキン、その感情を巧みに利用するパルパティーンという『シスの復讐』に至る不穏な雰囲気の醸成を感じられることでしょう。

ちなみに脱獄後の賞金稼ぎ一行は密輸業者の月ナー・シャッダにて装備を整えますが、その際キャド・ベインがインディ・ジョーンズの帽子を手に取るというイースターエッグ的シーンが挿入されています。

【時系列】:『オビ=ワン暗殺』>本作>『サバイバル・ボックス』

第17話:『サバイバル・ボックス』

【冒頭テーマ】:「強い者は生き残り、気高い者は勝利する」

【あらすじ】:賞金稼ぎたちとの危うい駆け引きを潜り抜けつつ信頼をつなぎとめた”ハーディーン”はエヴァルの雇い主ドゥークーのもとへとたどり着く。陰謀実行を間近に控えたドゥークーは腕利き賞金稼ぎたちをふるいにかけるため、過酷な試練を用意していたのだった・・・。

【感想】:映画『cube』から着想を得たとされる本エピソードはタイトル通り「ボックス」のなかに閉じ込められた賞金稼ぎたちが数々の命がけの試練を乗り越えて行くというデス・ゲーム的展開の物語となっています。ならず者に扮しつつもジェダイとしての良心を捨てることのできないオビ=ワンの活躍とそれに目を光らせるドゥークーという構図の面白さ、「疑惑の賞金稼ぎ」に対するキャド・ベインの心情の変化、ついに始まる最高議長誘拐計画の陰謀など、『オビ=ワン暗殺』に始まる一連のエピソードの「転」をなすスリリングなエピソード。

【時系列】:『疑惑の賞金稼ぎ』>本作>『狙われた祭典』

第18話:『狙われた祭典』

【冒頭テーマ】:「信頼は最高の贈り物、だがそれを得るには努力がいる」

【あらすじ】:故郷ナブーで執り行われる祝祭「光の祭典」に参加するパルパティーンにキャド・ベインら賞金稼ぎの魔の手が伸びる。ついに実行に移された最高議長誘拐計画を、ジェダイたちは防ぐことができるのか・・・?

【感想】:さらわれた最高議長救出に向かうオビ=ワンとアナキン、その前に立ちふさがるドゥークー伯爵。そして怒りに燃えるアナキンを不敵に見つめるパルパティーンという『シスの復讐』冒頭を地で行く展開が目を惹くエピソードであり、互いを信頼しながらもジェダイとしての責務を前にすれ違うオビ=ワンとアナキンの関係性をもう一度語り直すエピソードでもあります。もしかしたらパルパティーンは本エピソードでの出来事を踏まえて「オビ=ワン不在」の状況を作り出すよう努めたのではないか? そんな想像をしてみたくなる一作です。

【時系列】:『サバイバル・ボックス』>本作>『魔女狩り』

第19話:『魔女狩り』

【冒頭テーマ】:「過去を捨て、未来を掴め」

【あらすじ】:もと弟子アサージの裏切りに怒り心頭のドゥークー伯爵は彼女が身を寄せる故郷ダソミアへの報復攻撃を敢行。宿敵シスの襲撃を前にマザー・タルジンらナイトシスターズは総力を結集して迎え撃つことを決意するが・・・。

【感想】:シスによるナイトシスターズ抹殺が描かれる悲劇的なエピソードですが、同時に自らが属するコミュニティでついに確固とした根を張ることのできなかった本シリーズきっての「アウトサイダー」アサージ・ヴェントレスが本当の意味で自らの人生を歩み出す物語でもあります。

度重なる失望と裏切りの果てに見出したかに見えた「故郷」をまたもやシスに奪われた彼女の姿はどこか『新たなる希望』のルークを彷彿させはしないでしょうか? 帝国によって故郷も家族も奪われたルークと同じく、シスによって故郷も姉妹も奪われたアサージはすべてのしがらみを捨て去り、未知なる世界へと足を踏み入れて行くのでした。

また本エピソードでマザー・タルジンらが駆使する「魔法」の数々はスター・ウォーズ世界におけるフォース解釈の幅広さを感じさせるものであり、とくにドラマ『アソーカ』に登場した未知の惑星ぺリディアに住まうグレート・マザー登場を経た現在では強い感慨なしに見ることのできないものでしょう。

【時系列】:『狙われた祭典』>本作>『その手に掴むもの』

第20話:『その手に掴むもの』

【冒頭テーマ】:「人は変われない、だが自分自身を見る目は変えられる」

【あらすじ】:暗黒街に身を落としたアサージは思いがけず賞金稼ぎたちと行動を共にすることに。謎の少年ボバ率いる賞金稼ぎたちが請け負った仕事は、ある「お宝」が積まれた列車を盗賊の手から守ることだった・・・。

【感想】:少年時代のボバ・フェットや若き(?)日のボスクやデンガーなどが登場するファン心をくすぐるエピソード。筋立ては「列車強盗」を迎え撃つ西部劇を思わせるアクション満載のエピソードですが、もっとも注目すべきは一貫して悪の道をひた走ってきたアサージの心の変化でしょう。冒頭テーマがいみじくも示唆する通り、「自分が何者であるかは自分で決めることができる」のです。そしてそれはスター・ウォーズという物語そのものが常に発するテーマでもあります。

【時系列】:『魔女狩り』>本作>『邂逅』

第21話:『邂逅』

【冒頭テーマ】:「敵を屈服させるには、打ちのめすより和解することだ」

【あらすじ】:アサージに裏切られ怒りに燃えるサヴァージはマザー・タルジンが残した手がかりを頼りに死んだとされた兄モールの捜索に邁進する。しかし最果ての惑星ロソ・マイナーで再会したモールは見るも無残な狂人になり果てていた・・・。

【感想】:スター・ウォーズ屈指の人気キャラ、ダース・モール復活という一大イベントが展開する注目すべきエピソード。「有名キャラの復活」は一見安直な人気取り展開に過ぎないと思われがちですが、前エピソードのアサージ同様「支配と使い捨て」を身上とする利己主義者シスに人生を狂わされた人々の逆襲を描くという意味では非常に興味深い展開と見ることもできるでしょう。

「銀河のゴミ捨て場」とも呼ぶべきロソ・マイナーで蛇のような生物に導かれて彷徨うサヴァージの姿はさながら地獄めぐりのようであり、その奥底で正気を失くしてうごめくモールの姿はまさに地獄の怪物を思わせる強烈なインパクトを放っています。

【時系列】:『その手に掴むもの』>本作>『復讐の狼煙』

第22話:『復讐の狼煙』

【冒頭テーマ】:「敵の敵は我が友となる」

【あらすじ】:マザー・タルジンによってついに復活を遂げたモールは人生を狂わせた者への復讐のため辺境惑星レイドニアで無辜の人々を血祭りに上げてゆく。人々を救うべく現れたオビ=ワンとモールの間で10年前に決着したはずのジェダイとシス千年越しの対決の火蓋が再び切って落とされる・・・。

【感想】:ナイトシスターズの魔術によって本格的に復活を果たしたモールが復讐劇に邁進するエピソード。『ファントム・メナス』での寡黙なイメージからは大きく飛躍するモールですが、恐るべき師のもとで押し殺していた自我を一挙に発散しているかのような饒舌かつ激情の塊のようなその姿には一抹の可愛さ(?)すら感じさせるものがあります。

いまや「敵の敵」となったアサージと手を結び、赤い光刃のライトセーバーを振るうオビ=ワンの姿はかつての「勧善懲悪」から「善悪不在」となったプリクエル三部作以降のスター・ウォーズ世界観を端的に象徴するものと言えるかもしれません。

【時系列】:『邂逅』>本作>『復活のシス』

参考資料

本記事でご紹介した『クローン・ウォーズ』シーズン4のDVDまたはBlu-rayは各種ECサイトで購入できますが、スター・ウォーズのほぼ全作品を網羅したDisney+でのご視聴がもっとも効率的かつ安価です。

Hulu | Disney+ セットプラン

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